乳児の便秘の原因

大人の場合だと、排便が3日ないと便秘ということで右往左往してしまい平常心ではいられなくなります。それが我が子に起こったとしたら心がざわついて、尚更のこと落ち着いてなどいられませんね。その気持ちは分かりますが、大人と乳児では勝手が違います。まず、お母さんが母乳主義の場合は、母乳が足りていない場合があるかもしれません。乳児にとって、人工乳よりも栄養と免疫力を与えられるという面で、母乳に勝るものはありません。より赤ちゃんの健康を守るために、母乳だけで育児をするのは見上げたものです。

しかし、初産の場合など、母体の体質によっては、母乳が出にくいという事も起こりがちです。そうしたとき人工乳を全否定すると、白湯などで補おうとしますが、それでは栄養が行き渡りません。乳児が便秘になるのも無理からぬことなのです。もしその便秘が重度で1週間も出ないと言うのであれば、母乳だけという限定は捨てたほうがいいでしょう。乳児の栄養不足は他の病気を引き起こしかねません。

また乳児の成長と共に、胃腸も発達しまうのでそれに伴い消化吸収能力があがります。そのせいで便の量が減ることがあります。2日や3日程度の軽度の便秘であれば、この可能性も大きいので過剰な心配は無用です。また月齢が進み、離乳食を食べるようになると、便の質も変化してきます。固形のものを食べられるようになるわけですから、便が硬くなってきます。赤ちゃんは腹筋などが弱く、便を押し出すことに不慣れですから、離乳食を始めたばかりだと便秘になることもあります。また離乳食の中に食物繊維が
不足してしまうと、便秘になるのは仕方のないことです。やわらかく煮た野菜をペースト状にして、なるべく多くの野菜を食べさせてあげましょう。そうすれば、便秘は解消します。

もし乳児が便秘になったら

もし乳児が便秘になったら、最初は小児科に連れて行くのが安心です。健康な乳児なら、生理現象としての便秘が大方ですが、中には先天性の重い病気の場合もあります。言葉を話せない乳児なのですから、親の方で想像力を発揮して対処しないといけません。先輩ママさんやお姑さんの「大丈夫」アドバイスは、時としてお門違いな事もありますから、きっと大丈夫だとは思っても、念を入れて小児科を受診しましょう。そこでたいしたことないという太鼓判を押して貰えれば、お母さんの心労も減ります。乳児と一緒に便秘になってしまうお母さんも多いのです。

病院で軽度の便秘であると診断された場合は、医師の勧めに従い母乳が足りていない場合は、人工乳を併用するなどしましょう。日本の人工乳は非常に高品質で、有名です。あまり神経質にならなくても良いでしょう。母乳8人工乳2くらいにして、様子を見ながら乳児の便秘予防に努めたいものですね。

また新生児であれば沐浴時に、それ以降の乳児であれば入浴時にお腹を優しく「のの字」にマッサージしましょう。すると乳児の体は解れています。緊張感が抜けてきますので、時には浴槽で排便してしまうことすらあります。お母さんはビックリすると思いますが、赤ちゃんにはよくある事です。腸管や肛門が大人のようにしっかり出来上がっているわけでないので大目に見てあげてください。それよりも便秘が解消したことを喜んであげてほしいと思います。このマッサージの際に注意して欲しいことは、強く押したりしないでください。赤ちゃんは内臓がまだ、大人のように強くありません。内臓が破裂したら大変です。あくまでも優しくふんわりと包み込むようにマッサージするのがコツです。

他にも綿棒を使って肛門を刺激する方法があります。この場合は綿棒の先端を解して柔らかくしてから使用しましょう。そして肛門をツンツンしてみるのです。その刺激で突然排便してしまう赤ちゃんもいます。綿棒で肛門を刺激する時にも絶対に強く押さないでください。また肛門の中に綿棒を押し込むのもやめてください。肛門のあたりに刺激を与えるだけでいいので、浣腸のように直腸に綿棒を入れるというのはやめてください。この方法を使うお母さんも多いと思いますので、他の家ではどの程度の力加減なのか教えてもらいましょう。自分本位な行動派控えましょう。

先天性の病気の可能性

中には乳児の生まれ持った先天性の病気の可能性もあります。とても危険で時として小さな乳児の命を奪うこともあります。こうした病気の場合は生まれた時に発見される場合もありますが、小さな産院や助産師を介して出産した場合には、発見されないままの場合もあります。おかしいと思ったら大きめの病院に行って受診するようにしましょう。

1・腸重積症
腸の中に腸の一部が潜り込んでしまう病気です。治療が遅れると急性腹膜炎などになり死亡することもあります。便秘気味で、10分置きから30分置きの感覚で火が付いたように泣き出します。嘔吐もあります。便秘だと重い浣腸などすると血便がでることがありますので、注意しましょう。とにかく一刻も早く病院に行かないと行けない危険な病気です。救急車を呼んで受診するのが良いくらいです。大きめの病院でないと、適切な処置が出来ない事もあります。

2・ヒルシュスプルング病
腸の一部分に神経細胞が生まれつき備わっていない事から、便を上手に送り出すことができないので、ひどい便秘になります。5000人に1人くらいの割合で発症します。多くは生後1ヶ月くらいまでには発見されるのですが、そうでない場合もあります。2015年に厚生労働省が定める指定難病にも選ばれました。1週間以上の便秘とお腹の張りが特徴です。便が出ないことで、腸閉塞になり死に至ることもありますから、長引く乳児の便秘は黙認などせずに即効で総合病院などを受診しましょう。しかし大抵は1ヶ月検診や、生まれた時に発見されていますので、その点は安心できます。

3・絞扼性イレウス
腸閉塞のことです。腸の一部が狭くなることで、血液が流れなくなり便も出なくなりますし、腸が壊死してしまうのです。大人が多い病気ですが乳幼児にも先天的に閉塞する場合があります。こうした先天性の場合は先天性小腸閉塞・狭窄という病気で引き起こされます。最近では俳優のオダギリジョーさん香椎由宇さん夫妻の1歳の乳児が絞扼性イレウスによって死亡されています。報道によると、きちんと病院も受診していたようですから数日前まで元気に過ごしていたそうです。心が痛みますね。病院では風邪と診断されよもや絞扼性イレウスとは思わなかったのでしょう。掛かり付けの病院ではなく心配な便秘が続いたら、大学病院などを受診しましょう。

乳児の便秘予防

乳児の便秘は大抵が生理現象ですが、中には重い病気の場合もあります。こうした見極めをしながら、生活するのは大変だと思いますが、言葉の話せない赤ちゃんのことです。親が常に目を光らせておけば、乳児の便秘はきっと改善していきます。

母乳や離乳食は時間を決めて定期的に与えましょう。そうすることで生活にリズムが生まれてきます。夜寝る時間も、新生児は仕方がないにしても月齢が上がれば、規則正しい生活を義務付けましょう。離乳食も食物繊維や乳酸菌などが含まれたものを選ぶようにしたほうが便秘のリスクを避けることができます。