高齢者の少食が便秘を増長させる

高齢者の便秘は深刻です。若い時には便秘をしていなかった人でも加齢に伴い、便秘を患うことが多くなります。本人はまだまだ若いつもりでも、実際は慢性便秘に悩まされている人の多いのが実情なのです。

30代の若い時代と比べて、高齢者の場合はその2倍もの便秘に悩まされているとの調査結果もあります。では何故高齢者には便秘が多いのかということですが、ひとつには運動量が少ないので、体の衰えも早く腸の働きもダウンしてしまうことが原因の一翼を担っています。

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また、高齢者は若い頃とは違い、多くの食事を摂取できない傾向にあります。胃の消化器機能も加齢に従い衰えを隠せなくなるので、少食になることが、便秘を悪化させてしまいます。排便の回数が減ることと腸の動きが弱いことから、蠕動運動自体が、あまり多くなくなるのが高齢者の便秘を深刻化させてしまうのです。

しかしだからといって、高齢者に無理やり食事を食べさせるのは無謀に近い行いです。歯の弱くなっている高齢者の多い中、無理な食事の摂取は健康を害しかねません。ならば、柔らかく似た食物繊維が豊富な野菜や、スムージーなどを食べることで、スムーズに排便につなげていくことができます。
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さらに高齢者は水分もあまり摂取しません。高齢者は喉の渇きに鈍感になりますので、時間を決めて水分の補給をしましょう。水分を腸に入れることで滞留した硬い便をふやかすことができますし、腸への刺激になるので、排便が可能になるはずです。

加齢によって、年々腸の動きが鈍くなる

高齢者は食べ物の摂取が少ないことからも分かるように、年々腸の働きが弱くなってしまいます。そもそも食べ物の量が少ないので、蠕動運動が起きにくいのですから、出るものも出ないという状況に体全体が馴染んでしまうのです。しかも、尿漏れなどの心配から水分を極力取らない高齢者も多いので、ますます腸は動きを鈍くしてしまいます。

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腸の動きを活発化させるには、腸が働けるように食べ物を食べるしかないのですが、若い時とは違い無差別に物を食べられるかといえば、そうでない高齢者が多いはずです。尿漏れなどの心配で水分すら取らないでいると脳卒中などのリスクも高まりますので、家にいるときやトイレが近くにある環境ならば、積極的に水分だけでも摂取して腸を動かせるように努力してほしいと思います。

持病の薬が便秘の原因かもしれない

高齢者ともなると、なにかしら持病を持っている可能性が高く、こうした病院から処方された薬の副作用で、便秘になっている事も考えられます。

例えば高血圧の場合は降圧剤としてカルシウム拮抗薬を処方されますが、副作用は便秘も含まれています。多様な症状に処方される抗生物質も便秘を引き起こしやすいですし、不整脈用剤なども便秘が副作用になります。

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とくに怖いのが高齢者が、薬を服用しすぎているということです。あまりにも多くの薬を1回に飲むので、複合的に副作用をもたらしていることも考えられます。今までは飲んでいて大丈夫だった薬も、老化に伴い副作用を多く受けることもあります。薬の飲み合わせによって、便秘が起きていることも十分に考慮にいれるべきです。

病院を受診すると、お薬手帳というものを渡されるはずですから、毎回その手帳を持参して医師と副作用について意見交換してみてください。あまりにも薬を出しすぎる病院は、老人の副作用に対して軽く見ていると考えられますので、セカンドオピニオンもしてみたほうがいいでしょう。

薬が原因の便秘は大腸の中を真っ黒くしてしまうこともあります。高齢者だからこそ、薬を過信してしまうのは問題があります。本来人間の持つ免疫力を弱体化させてしまう恐れがあるからです。

天然成分由来の漢方なども併用してみるなどの工夫をして、薬による副作用を少しでも軽減させていくことで、便秘は改善されていきます。

適度な運動と食生活が便秘を解消します

どうしても仕方のないことですが、高齢者ともなると運動などすれば直ぐ様、体のあちこちが痛くなります。骨も脆くなり、骨粗鬆症を患う高齢者も多く安易に運動をしろとは言い難い雰囲気です。しかし便秘を治すのに、全身運動は非常に良い方法です。また認知症の予防にもなりますので、積極的に運動することを心がけて欲しいと思います。

高齢者は筋肉量が極端に低く、その逆に脂肪が多くなります。そうすると便秘だけではなく腰痛も起きてくるはずですから、さらに運動から遠ざかるのは致し方ないことなのかもしれません。けれどそのままこの状況に甘んじていたら便秘は治りません。特に腹筋に力が込められないと便は排出できないままです。

 

心臓の負担にならない程度に、1日10回でも良いので腹筋を鍛える体操などをしてみると違います。数ヵ月後には、お腹に力が入れられるようになります。便秘は押し出す力が大切です。腹筋がないのに、りきむと血圧が一時的に上昇してしまい、脳溢血などで倒れてしまうことになりかねません。高齢者の倒れる場所で最も多いのは、お風呂場とトイレだという調査結果もあります。トイレはりきむ際の高血圧での脳疾患ですし、お風呂場も温度差による血圧の急激な変化によって心筋梗塞などで倒れてしまいます。

このようなことからも、腹筋を鍛えるのは急務です。便秘にならないためにも便を押し出す力をスムーズにするためにも、運動は必要です。

また、食べ物は食物繊維が豊富なものを意識して摂取することで、便意を感じるようになります。野菜や海藻を毎日少量でもいいので、必ず食事の中に取り入れてほしいところです。また穀類の中でも玄米は食物繊維の宝庫なので、食べてみてください。玄米は硬くて食べにくいですが、即効性が高いのでその日のうちに便意を感じることも夢ではないはずです。

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