便秘になると消化吸収が遅くなる

便秘になると肥満になるという話をよく聞きます。直接的に便秘だから肥満になるとうのは、飛躍した考え方で賛同できませんが、そのように考える人は、きっと腸内の便秘による便の量をそのまま体重に置き換え便秘=肥満なのだと安直に理解しているのだと推察します。たしかに便秘になると、体重が落ちにくくなります。それが結局肥満への引き金になるということは、紛れもない事実です。しかし、腸の中に残る滞留便と、体重の重さそして肥満に因果関係はありません。そこは混合してはいけないところです。

でも便秘から肥満になりやすいのは本当の事です。便秘になると腸の中にいつまでも排泄されない便が残ります。そのまま腐敗して数日のあいだ残留しています。すると、胃腸の働きを担う自律神経のなかの副交感神経が食べた物の消化吸収を遅くさせる措置を取るのです。便秘ではない時の要領で、消化吸収させていたら、便がどんどん増えてしまうからです。便秘を防ぐために、体の防衛手段として胃腸の消化吸収が鈍くなってしまうのです。

すると、食べたものはそのまま長時間胃の中に残ります。そして食べたものを分解しないので摂取したカロリーがそのまま体に取り残されてしまうのです。消化吸収が悪くなると、同じ量を食べても、カロリーがそのまま蓄積されるので、太りやすくなるのです。

便秘=肥満というのは、こうした便秘の影響で起きる二次被害のことを指しているのです。便秘をそのまま放置すると、肥満への道をまっしぐらに歩み続けていることになるのです。既に肥満体型の人は、便秘を改善すれば痩せやすくなるので、是非ともダイエットの前に、便秘を撃退してください。

代謝が落ちて太りやすくなる

肥満になると基礎代謝が落ちてしまいます。基礎代謝とは、何もしないでいても生命活動を維持するために、生理的に必要とするエネルギーです。要は何もしなくても1日に消費するカロリーです。一般成人男性では平均1,500kcal、女性では1,200kcalとなっています。しかしこれは個別の体重や身長により変化しますので、知りたい場合は各自で調べてください。

よく代謝の悪い人、というような言い方をしますが、代謝が悪いというのは痩せにくい体ということです。特に肥満の人は代謝が悪いとされています。何故かと言うと、肥満の人は筋肉量が低く運動によってエネルギー消費ができていないからです。しかも、便秘の場合は滞留便が腐敗して有害物質が出ることで、血管を通って体の臓器に有害物質が巡ってしまいます。血液はドロドロになり動脈硬化にもなります。肝臓などの臓器は、巡ってきた有害物質を分解しなくてはいけなくなり、そこに全エネルギーを注いでしまうのです。臓器は疲弊して、本来基礎代謝で使うはずだったエネルギーを使えず基礎代謝は落ちてしまいます。

便秘になると、体の代謝が落ちて痩せにくくなります。溜まった便が毒素を出し続けて体を蝕むことで、臓器が非常事態だと認識し、基礎代謝が後回しになってしまうからです。便秘は百害あって一利なしなのです。

女性の肥満の3人に2人が便秘持ち

じつに女性の3人に2人が便秘で悩んでいるという調査結果があります。だとすると、世の中の殆どの女性が便秘に悩んでいることになります。女性は子供を産むために、皮下脂肪が男性より付きやすくなっています。同じように食べても、柔らかな肉体を保持するために、どうしても太り安くなります。ホルモンのバランスが崩れると、さらに太りやすくなり代謝も悪くなることから便秘に陥りやすいのです。先にも述べましたとおり、便秘になれば副交感神経の影響で、消化吸収もゆっくりとしたものになり、食べたものがそのまま脂肪になってしまうのです。女性の便秘はそのまま肥満にも繋がっているのです。

便秘による大腸がんは、一昔前は男性に多いと言われて来ましたが、最近は女性にも多くなりました。女性の死亡原因の上位に大腸がんがランクインするようになりました。2011年の国立がん研究センターの調査では男性で大腸がんは、癌罹患率の4位でしたが、女性の場合は2位にまでランクをあげて来ていました。肥満になると代謝が悪くなり、便秘が悪化してしまいます。すると将来的には大腸がんになる可能性が高くなります。この調査結果から見ても、女性は大腸がんになりやすいのがわかります。

便秘と肥満の両方を解消するためには

出来うるなら頑固な便秘も撃退したいですし、肥満体型からも解放されたいところですね。そんなときには、有酸素運動がものを言います。

ウォーキングや水中エアロビクスは、筋肉をつけながら脂肪を消費していくので代謝も上がり痩せやすい体になり、その過程で便秘も解消されていきます。毎日歩くだけで、寿命が伸びるとも言われていますし、歩いて動いて便秘を解消して欲しいと思います。便秘はストレスからも悪化しますが、程よい運動は精神的なうつ状態を改善させることでも知られています。

あとは食事に気を付けて、脂っこいものや肉類を食べないことで便秘しにくい体に作り替えて行きましょう。肥満を乗り越えれば、便通がよくなること間違いないので、長期的にダイエットしていく事で無理せずに痩せて、便秘も治していけるのです。