便秘になると病気になりやすくなる

便秘になると思いもよらなかった病気になることがあります。重い病気もありますが、身近な症状の軽度の病気にも便秘は関わっています。腸の中に、いつまでも便が残っていると温かい腸の中で便は腐敗してガスを出します。それでも便が出ないとなると、便から出る腐敗化した過酸化脂質やタンパク質などが、発がん性に変化しながら毒素として腸壁に吸収されて、血液に乗り体中を循環します。この汚れた血液によって体の至る場所が病に冒されて行きます。

 

一番は便秘にならないことが病気を誘発しない秘訣です。便秘になると気持ちも落ち込みますし、自律神経を崩しやすいので、毎日の生活の中で創意工夫が必要です。特に女性は便秘になりやすい事から、注意を怠らず便秘対策したいものです。何故、女性が便秘になりやすいかと言えば、それは男性よりも女性の方が、骨盤の幅が広く、腸が骨盤の中に落ち込んでしまいやすいからです。そのため腸が弛み、残留便の量が多くなるのです。残留している内に便は硬くなり、男性に比べて腹筋の弱い女性は便意があっても上手に便を出すことができなくなるのです。

 

また女性は、毎月の生理前にも便秘になりやすくなります。月経前症候群といいますが、女性ホルモンの分泌が円滑にいかない事から便秘の症状が出るのです。多様な要因から便秘が起きますが、その便秘が長引けば長引くほど、別の病気に悩むことになります。なるべく早く、病気の種を取り除きたいものですね。

ニキビなどの肌荒れ

病気というには、軽すぎると言われそうですが、肌荒れは非常に身近であり、深刻な疾病です。青春のニキビは可愛げがありますが、大人になってからのニキビは、醜く見えますし治りも遅いのが特徴です。それもそのはずです。大人ニキビや肌荒れは便秘から来ている場合が多いからです。まずはこの便秘をどうにかしないと、肌荒れは改善されないでしょう。

 

便秘が引き金で、体中を巡る有害物質は、その後どうなるかと言うと汗や皮脂などに変化して、毛穴から排出されます。体の外に出ること自体は体を守るために必要なので致し方ないことですが、被害を受けるのは間違いなく肌細胞です。肌細胞は皮膚の汚れを新陳代謝により排出させる役割がありますが、便秘が原因の有害物質を毛穴から出すことに力を削いでしまうので、通常の有害物質以外の、老廃物を出すのに時間が掛かってしまいます。それで皮膚が汚れたままになり、ニキビなどの肌荒れに至るのです。

 

毛穴から出る有害物質を含んだ汗や皮脂はとても臭いのが特徴です。加齢臭の元になります。ベタついて、汗が襟元などに付着すると、黄色くシミになることもあります。便秘を直さなかれば、肌がいつまでも荒れたままで体臭もひどくなるのです。

大腸がんなど重篤な病気

便秘により引き起こされる病気の中で、重いものと言えば癌です。癌にも色々な種類がありますが、便秘が元でなる癌というと大腸がんが筆頭になります。便秘の便から排出される毒素の中には発がん性物質が含まれています。

 

この発がん性物質が血液に乗り体中を巡りますので、全身のどの部位でも癌になる可能性はありますが、その中でも大腸は、発がん性物質をダイレクトに発生させている「現場」にあるので、一番顕著に影響がでてしまうのも無理ありません。最初は血便などの症状と共に、いつまでも治ることのない便秘に悩まされるでしょう。そのまま放置すると腸管が詰まり、腸閉塞になり病院にて治療してもらうことになります。
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この段階で大腸がんが発覚することが多いのですが、その時には進行していて命に関わる状況になっていることもあります。未然にこのような大きな疾患を防ぐには、便秘をしないように努力するしかありません。

 

もうひとつ、便秘が元で重篤な症状を引き起こす病気に、大腸穿孔というものがあります。これは何らかの原因により、大腸に穴が開く病気です。便秘により、パンパンに隙間なく大腸に便が詰まった状態の時、その圧力に耐えられなくなった大腸に穴が開きます。そして、そこから夥しいまでの便が腹膜に流れ込みます。大腸穿孔から汎発性腹膜炎に移行し、最後は多臓器不全で死に至る病です。速やかに手術を行い、腹膜に流れ出した便を取り除き、洗浄しなくてはいけません。便は細菌だらけなので、素早く消毒しなくてはいけません。また穴が開くほどなので、詰まった腸管は壊死しています。壊死した部分を切除するので、場所によっては人工肛門になることも覚悟しなくてはいけません。兎に角激痛なのが大腸穿孔です。

 

しかし地元の個人病院や、救急外来でも重度の便秘としか診断してもらえずに適切な治療を受けられないまま、死亡してしまうケースも多いので消化器内科・消化器外科の強い総合病院に搬送しなくてはいけません。こうした激痛を伴う異常な腹痛の場合は、腸閉塞にも言えることですが救急車を呼ぶほうが安全です。専門医の居る総合病院に搬送してくれるからです。

 

便秘と思って、軽く考えるのは浅知恵です。便秘で命を落とす人が多いという事実も踏まえておきたいものです。一番は便秘にならないこと、便秘に伴う病気に罹患しないことです。異常な便秘にならないように日々水分補給を怠らないこと、食物繊維を摂取すること、乳酸菌を摂取すること、運動すること等を念頭に生活をしましょう。

疲労感や倦怠感

便秘になると、疲労感や倦怠感が初期症状で起きてきます。この最初のシグナルを見落とさない事が、便秘とそれに伴う病気から我が身を救います。便秘と侮らずに、寧ろ便秘は万病の元なのだと理解して、治療や予防にあたってほしいと思います。大腸がんや大腸穿孔、それに腸閉塞などは希に起こる疾患だと、そんな風に考えていたらいつまでも便秘から解放される日はやって来ません。疲れやすい、そいえば便秘だったなと直感力を働かせて、便秘の恐ろしさに鋭敏になってほしいのです。