腸内環境が悪化するとアトピーも悪化する

アトピーで悩むのは子供だけではなく、大人にとっても毎日を揺るがすほどの一大事、大きな悩みの種になっています。このアトピーは原因が明確にはわかっていません。日々研究の途上にあるからです。遺伝性の可能性も強く謳われていますが、遺伝でない場合でもアトピーを発症することや、ある日突然アトピーになってしまう人もいて、一筋縄では行かない問題です。そもそも、このアトピーとは人間の体に元々備わる免疫機能が過剰に反応を示すことで引き起こされます。ウイルス撃退の為の免疫細胞が、なぜか自分の肌を過剰に攻撃してしまうのです。

ここ最近の研究では、アトピー患者の腸内を調べた所、腸壁が脆くなり傷ついた腸壁のバリアから、アレルゲンが侵入しているのが分かりました。腸壁が脆くなる原因のひとつに便秘があります。長く便が腸内に滞留していると、腐敗が進行し悪玉菌の温床になります。こうした慢性的な腸内環境の悪化が、アレルゲンの侵入を手助けしているのです。

ということは、アトピーの症状を抑えるのには腸内環境を整えることに尽きるのではないかということになります。腸内環境が整えば自ずと便秘も解消されます。腸壁も強化できるのです。

乳酸菌がアトピーを治す

腸内環境を整えるには乳酸菌が高い効果を上げていますが、腸内環境を整えることで腸壁のバリアがより強固なものとなると、アトピーが力を及ぼすことも少なくなります。L-92乳酸菌を1ヶ月摂取したアトピー患者が翌月改善したという調査結果や、マウス実験においても乳酸菌KW3110を与えると、自分の皮膚を攻撃するアトピーの原因でもあるIgE抗体の増加が抑えられたという結果が出ています。またビフィズス菌LKM512をアトピー患者に1ヶ月摂取してもらうと、明らかに痒みの症状が改善されて細胞の新生が助けられ、腸壁を元気にする善玉物質のボリアミンの腸内濃度が高まっていたのです。

こうしたことから、アトピーを治すには乳酸菌を積極的に摂取することが急務である事がわかります。また、腸内環境をよくすることは即ち便秘を根絶することになるのです。便秘になり腸内が不調な時にはアトピーにもなりやすいということなのです。

ヨーグルトなどを毎日食べたり、ビオフェルミンのような整腸剤を飲むと腸内環境は整い始めます。するとアトピーも治っていくという事になります。腸と皮膚が、これ程にも密接な関わりを持っていたことに驚きを隠せませんね。乳酸菌は便の腐敗化も防ぐので、便秘をしにくい腸内を作るのに定評があります。あまりにも乳酸菌の効力が広範囲に高いので、更に研究が進めば難病の抑止力として、乳酸菌が見直される日がくるかもしれません。

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オリゴ糖がアトピーも便秘も改善する!?

腸内環境を整えると、アトピーも緩和し便秘も防げることがわかりました。ここで乳酸菌と同じようにアトピーに効果のあるオリゴ糖にも注目したいと思います。

オリゴ糖自体は歴史が古く、100年以上も前から知られていました。しかしこのオリゴ糖が腸内環境を良くするものだと言われるようになったのは20世紀以降です。オリゴ糖は腸内で善玉菌の餌になることで、善玉菌に活力を与えてくれます。乳酸菌と同じように、オリゴ糖も毎日摂取することで便秘も治り、また痒かったアトピーも症状を緩和しながら、予防できるのです。

オリゴ糖は味噌や醤油など毎日食べるものの中にも含まれますし、玉ねぎやゴボウなどの野菜にも含まれています。また、比較的発見されて間もないりんごに含まれるフラクトオリゴ糖も見逃せません。何気なく食べていたものに便秘やアトピーを改善させる食材があります。こうしたものを好き嫌いなく食べていけば、遠からず苦しい便秘や痒いアトピーから脱することも夢ではありません。

自律神経の安定が便秘を予防しアトピーも治す

最後に自律神経の存在も無視できません。自律神経が乱れると腸内環境は悪化して行きます。副交感神経が胃や腸の機能を司りますが、この副交感神経はストレスが過度にかかる場面では発揮されません。副交感神経の働きが弱まると、腸内は動きを止めてしまいます。動きが止まれば、便秘が酷くなり排便できなくなるのです。そして最後はアトピーにまで進行します。

アトピー患者の多くは、ストレスを抱えています。だからこそメンタルが関係しているのではないかとも言われます。確かにストレスや悩みによって日々交感神経が優位になっていては、副交感神経が働けなくなります。そして気がつけば頑固な慢性便秘になっているのです。便秘からアトピーが誘発されるのを考えれば、やはりアトピーはメンタルに関係した疾患と言えます。

ストレスを極力手放し、お腹の健康を守ることでアトピーは改善されていくのだと言うことがわかります。アトピー患者の子供たちを沖縄やイルカのいる海に連れて行き、夏の間遊ばせるという治療をしている所では、その後子供のアトピーが緩和したという結果も出ています。やはりストレスとアトピーは切っても切れないものであり、その根底には腸内環境と便秘の関係性があるのだと言う結論にたどり着きます。乳酸菌やオリゴ糖などで便秘を防ぎ、腸壁を強化しながら、一方ではメンタル面を癒して自律神経を安定させる。こうした多角的な治療が今こそが、求められているのかもしれません。